みなさん、こんにちは。
第1のステップとして、まず自分個人で「根っこ」を調べる方法について、第2のステップとして、取引先や需要者の目から見た自社や商品等の感じ方、見え方を調べる方法についてお話ししてきました。
第1、第2のステップで調べ得られた情報をもとに、第3のステップでは、差別化の要因を探しあてるための議論とそのための情報の整理について、お話します。
1.ブランディング担当メンバーの決定
一般に、ブランディングのプロセスは、社内メンバーと社外のデザイン事務所や代理店との協同作業によって行われることが多いです。社内メンバーは、経営者一人のケース、部門横断的にプロジェクトチームを結成するケースなど様々な態様がありえます。会社の規模や状況に応じて、メンバーを決定されるとよいと思います。
2.情報の整理 ~なぜの理由に「根っこ」あり~
メンバーが決まったら、これまでに集めた情報(すなわち、会社の強み、歴史、想い、研究開発力、商品の変遷、知的財産権、創業地、地域とのつながり等から導き出されるもの。ブランディングの対象となる物やサービスなどの魅力や価値の源泉となる『根っこ』を見極めるためのキーワードです)を整理してゆきましょう。
個々の情報をひとつひとつ、丁寧に観察してみてください。「なぜ」の視点をもって、見てみてください。例えば、こんなふうに、です。
「なぜ、この領域の研究開発をしてきたのだろう」→皮膚に対する長期の安全性を考えて
「なぜ、創業の地で事業を続けているのだろう」→地域社会との共生
「なぜ、この取引形態を続けているのだろう」→全国に物流網を持つ卸の活用 等
キーワードから「根っこ」にたどり着くための橋渡しをしてくれるのが、「なぜ(それが魅力の源泉だと思ったのか)」という問いかけです。「根っこ」は、会社が大切にしてきた価値観、理念、行動の原点なのです。
以上で、情報の整理についてのお話は終わりです。
次回は「第4のステップ デザイナーさんとの付き合い方」をお届けします。
どうぞお楽しみに。