近畿経済産業局では2025年大阪・関西万博を見据えて、新たな関西の魅力を発信する手段として、関西各地に広がる地域⼀体型オープンファクトリーに注目しております。

 「オープンファクトリー」とは、ものづくり企業が生産現場を外部に公開したり、来場者にものづくりを体験してもらう取組であり、従来から工場見学やツアーといった形態で実施されてきた取組です。近年では、ものづくりに関わる中小企業や工芸品産地など、⼀定の産業集積がみられる地域を中心に、企業単独ではなく、地域内の企業等が面として集まり、地域を⼀体的に見せていく「地域⼀体型オープンファクトリー」という取組へと進展をみせています。

 そして、これら地域⼀体型オープンファクトリーは、開催する地域社会(住民)にとっては、自らのまちの魅力や歴史を再認識する契機となり、企業にとっては、地域社会と新しい接点を持つことで、地域の企業としての意識(ローカル・カンパニー・プライド)の芽生えやイノベーティブな着想を得る機会につながっています。

 本フォーラムをこの西脇市・多可町エリアにおいて、他地域での取組を知る機会としてご活用いただくと共に、他地域の取組を踏まえて地域産業で躍動する企業の皆様とのクロストークを繰り広げることで、皆様の新事業へのヒントや新たな繋がりの創出、地域におけるオープンイノベーションの推進を目指します。地元企業の皆様だけでなく、これから「オープンファクトリー」に取り組みたいと考えられている近隣エリアの企業の皆様、自治体、金融機関など支援機関の皆様の幅広いご参加をお待ちしております。

プログラム内容

13:40~13:55 <話題提供:関西におけるオープンファクトリーについて>

経済産業省 近畿経済産業局
中小企業政策調査課 総括係長
津田 哲史

関西のオープンファクトリーについて取りまとめた「KANSAI OPEN FACTORY REPORT」のご紹介と共に、関西各地で広がる取組についてご紹介します。

13:55~14:45 <基調講演:先駆的事例に学ぶ ~ホンモノの“交流”とは~>

COS KYOTO株式会社 代表取締役/一般社団法人Design Week Kyoto
実行委員会 代表理事
北林 功

大阪ガス株式会社での法人営業、株式会社グロービスでのコンサルタントを経て、持続可能で心豊かな社会構築のため地域に根づく「文化ビジネス」をサポートするCOS KYOTO株式会社を2013年に設立。2016年より京都市を中心にDESIGN WEEK KYOTO、2021年に京都府北部の丹後地域でDESIGN WEEK TANGOを開始した。

14:50~16:25 <パネルディスカッション:地域と“共”に“創る”産業の可能性>

 日本には昔から「売り手よし、買い手よし、世間よし」の「三方よし」という言葉があります。「自分の利益追求だけでなく、社会貢献する」という経営倫理に基づく言葉ですが、社会構造が複雑になった昨今においては「SDGs(持続可能な開発目標)」や「デザイン経営」という言葉で、企業単体ではなく、地域や社会全体で”共創”する産業構造の重要性が改めて求められています。パネルディスカッションでは、地域で各々に躍動する企業の方々に”共創”の重要性について、それぞれの視点から語り合い、皆様の新事業へのヒントや新たな繋がりの創出、地域におけるオープンイノベーションの推進を目指します。

  • 植山織物株式会社 代表取締役
    植山 展行

    1948年創業の植山グループ3代目。自社生地ブランド「shuttle notes」 をはじめ、布を織る工場から、自ら企画・販売する会社へと成長。世界に5拠点のネットワークを持ち、グローバル展開も行う。2019年にForbes JAPAN主催「SMALL GIANTS AWARD」にて「ローカルヒーロー賞」受賞。

  • 株式会社太田工務店 代表取締役
    太田 亨

    2015年に太田工務店を創業。「木を知り、木を見、木の特性を活かす。」を核としている。地元の風土を知り尽くし、地元ならではのフットワークを生かした仕事をモットーとし、古民家再生「紡-TSUMUGI-」事業や多可町産ヒノキをブランドにする「北はりまチェーンソーアートクラブ」など様々な手法で地域を牽引する。

  • 株式会社SASI 代表取締役
    近藤 清人

    兵庫県丹波市出身。西日本を中心に100社を超える中小企業のブランド戦略に携わる。アイデンティティデザインという独自手法で、デザインだけでなく、経営戦略としての「しくみ」を提供し、中小企業の価値を引き出す。個社支援のみならず、神戸市「経営・デザイン一体化推進事業」や「播州織プロジェクト」など、行政と共に複数社のデザイン経営指南も行う。

  • Love’s Gallery 代表
    藤原 愛

    兵庫県西脇市出身。2009年にLoveʻs Galleryを起業。2014年、インドネシアに移住し、カポポサン島のフェアトレードココナッツオイルプロジェクトを始める。島の人々が収入源としていたダイナマイト漁の将来性を危惧し、ココナッツオイルを活用した収入源を確立するなど、SDGsを体現する女性経営者。現在も、生産者の生活改善、自立支援、環境保護に取り組む。

  • COS KYOTO株式会社 代表取締役/一般社団法人Design Week Kyoto 実行委員会 代表理事
    北林 功
  • ファシリテーター 近畿経済産業局
    津田 哲史
  • 会場アクセス

    電車JR加古川線「新西脇駅」より徒歩15分
    高速バス中国ハイウェイバス・大阪~西脇線(運行会社:西日本ジェイアールバス、神姫バス)、「西脇営業所」下車すぐ
    中国自動車道「滝野社IC」より車で10分
申込受付は終了しました